指示を待つのではなくもっと主体性をもって動いてほしい。
なぜ彼は言われたことしかやらないのだろう。
職場でそのように言われたことや考えたことはありませんか。
今回は篠原信さんの書かれた「自分の頭で考えて動く部下の育て方」を参考にお伝えします。
指示待ち人間はなぜ生まれるか。
最初に「指示待ち人間はなぜ生まれるか」からお伝えします。
「指示待ち人間」ができるまでの流れ
- 指示されることが細部に及ぶ
- 失敗の大小にかかわらず、何度も注意・ダメ出しされる
- 「自分の考えで行動」しても、結果が意に沿わないと「勝手な判断」と非難される
- 自分の頭で考えることを止め、指示されたことしかやらないようになる。
確かに指示が細かく、工夫したことにダメ出しされ続ければ「自分の頭で考える」ことをしなくなりそうですよね。
そして「周りには指示待ち人間しかいない」と嘆く上司が生まれることになります。
そうならないためにも自分の頭で考え、行動してもらうための方法を
「単純作業」「単純作業以外」に分けてお伝えします。
【単純作業】自分の頭で考え、行動してもらうための方法
単純作業は経験者にとってはできて当然。と思っていても、
まったくの初心者にはハードルが高い場合もありますよね。
教える側の「これくらいできるだろう」という思い込みは、
教わる側のやる気をそぎ、不信感を高めてしまう可能性がありそう。
【単純作業の場合】
- 手本を見せる。
- わからない所の質問を受ける。
- 本人に実際にやってもらう。 ※口出しはしない。
- 適宜質問を受け、一通り作業終わったら終わったら報告するよう伝える。
- 報告を受けたら作業手順や結果をチェック。
- 問題なく行えるようになったら、しばらく作業をやってもらう。
- 慣れたころに手順や成果物に問題ないか再度チェック。
- 問題なければ1人でできるものとして任せる。
特に初見でなんとなく分かったように感じていても、
やってみると些細なことでつまずき、手が止まってしまいがち。
単純作業を教える際には下記の点に注意するとよさそう。
【単純作業】での注意ポイント
1.一気に教えすぎない。
2.自分(教える側)でやってしまい過ぎない。
3.教えなさすぎてもいけない。
初心者だからこそ下記のように気付いて話してくる場合もあるかと思います。
初心者の気付き
・なぜこの作業するんですか。このやり方の方が早いのではありませんか。
・この作業はなぜやっているんですか。必要ないのではありませんか。
この時に、必要性・手順の正当性をうまく説明できれば自分の理解も深まり、教わる側の信頼も得られそう。
内容が的をいていれば、業務効率化につなげられる可能性もあります。
自分の考えが反映されれば、他の提案も進んで上げてくるようになるかもしれません。
頭ごなしに「言われたとおりにやれ」では、このような発展は見込めなそうですよね。
【単純作業以外】自分の頭で考え、行動してもらうための方法
単純作業以外の場合、目的を達成するための方法が一つではないため、
下記のようなポイントを押さえていく必要がありそう。
【単純作業以外】のポイント
- 目的や考え方を折に触れて伝える。
- 自分で行動してもらう。
- 失敗があればあらためて自分の考えを伝え、次回軌道修正してもらう。
目的や考え方を伝えることに重きを置くことが上司の仕事で、
伝えた目的・考え方に沿った行動かを自分で考え活動してもらうことがポイント。
この時やってはいけないことにも注意が必要です。
やってはいけないこと
・毎回「的確な指示」をする
➡ 「指示通りにやればいい」と自分で考えなくなる。
➡ 当人の学び(試行錯誤)に繋がらない。
・「自ら考え行動したこと」を失敗の結果と結び付け非難する
➡ 失敗や叱られることを恐れ、過度に指示を仰ぐようになる。
➡ 自信がもてなくなり、「自分で考える」ことを止めてしまう。
結果が失敗だったとしても自ら考え挑戦したことは褒め、
あらためて目的や考え方を伝え試行錯誤してもらう。
このような流れであれば、失敗も次に生かせる教訓になりそうではありませんか。
まとめ
「指示待ち人間はなぜ生まれるか」
・指示されることが細部に及ぶ
・失敗の大小にかかわらず、何度も注意・ダメ出しされる
・「自分の考えで行動」しても、結果が意に沿わないと「勝手な判断」と非難される
・自分の頭で考えることを止め、指示されたことしかやらないようになる。
【単純作業】
・手本を見せる。
・わからない所の質問を受ける。
・本人に実際にやってもらう。※口出しはしない。
・適宜質問を受け、一通り作業終わったら終わったら報告するよう伝える。
・報告を受けたら作業手順や結果をチェック。
・問題なく行えるようになったら、しばらく作業をやってもらう。
・慣れたころに手順や成果物に問題ないか再度チェック。
・問題なければ1人でできるものとして任せる。
注意ポイント
1.一気に教えすぎない。
2.自分(教える側)でやってしまい過ぎない。
3.教えなさすぎてもいけない。
【単純作業以外】
・目的や考え方を折に触れて伝える。
・自分で行動してもらう。
・失敗があればあらためて自分の考えを伝え、次回軌道修正してもらう。
今回の内容では、「自分の頭で考え、行動してもらうため」の上司側の視点でご案内しました。
なかには「もしかしたら自分も指示待ち側として行動しているかも」と思い当たる方もいらっしゃるかも。
もしそうなら、これをきっかけにご自分の働き方を見直すのもよいのではないでしょうか。