やる気を出さないといけないのにやる気が出ない。
親に勉強するように言われ、余計にやる気がなくなる。
始めたはいいものの、やる気が続かない。
そんな方のために「やる気を出そうとせずに行動するための方法」を星渉さんの「神 モチベーション」からいくつか抜き出してご案内します。
目次
やる気は3種類ある
本書では下記のように「やる気は3種類ある」と説かれています。
1.ハイモチベーション
自分で「やる気」をガンガンに上げるやり方で
文字通り、自分だけでなく、他者からみてもやる気が満ち溢れている状態でしょうか。
既に習慣付いている方であればよいのですが、よほどの信念や動機付けが伴わないと難しいもの。
また急激に上げたモチベーションは落ちやすく、持続は難しいようです。
2.アクションモチベーション
まずは「動くこと」。そうすればやる気が出るという考え方。
最初の「動くこと」がないと何も始まらないのが難点でしょうか。
私はアクションモチベーション派で、「動くこと」の始まりのハードルを下げ、無理なく始められるレベルにしています。
例えば、「ブログを1文字だけ書く」と決めた場合、実際1文字で終わることなく数行書き進められる。
習慣化のステップでも「動くこと」をどれだけ負担なく行えるかを重要視しています。
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3.ギャップモチベーション
本書の主題はこの「3番目のやる気」を利用することで、「やる気のカベ」を自由にコントロールできるとしています。
ここでのキーワードは「脳と記憶」で「未来記憶」「過去記憶」を利用します。
キーワード「記憶」
未来記憶とは・・・こうなりたい未来
過去記憶とは・・・実際に体験した過去の記憶 ➡ 体験するごとに蓄積される
人の脳はギャップを感じると埋めようと働く。その性質を利用する方法です。
簡単な流れ
- 明確に、強い感情をもって「こうなりたい」イメージを持つ
- 実現していなくても未来記憶に保存(=未来記憶)される
- 現在と未来記憶の差に対して「脳」がギャップを埋めようとする
「過去記憶」で特に失敗体験は凹むのではなく、今後の改善の手助けになる素晴らしい種として記憶していきましょう。
未来記憶の作り方 3ステップ
1.達成した時のイメージを膨らませる
達成した時を想像して下記を思い浮かべてみましょう。
思い浮かべてみましょう
・親や友人、同僚や上司からのお祝いや称賛の声
・沸きあがる感情
・その時に自分が行う動作やポーズ。
・達成により見えてくる次の目標
5感で感じることを、より具体的に感情をこめてイメージするのがポイントのようです。
イメージを作るのが苦手な場合には、達成した時のイメージに当てはまる写真や画像を切り抜き、自分の喜んでいる顔を貼る。
例:ビジョンボードなど
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2.1を最低5回思い出し体験する。
上記のイメージが固まったら、一日に最低5回、思い浮かべる。
習慣付かないうちは、忘れてしまいそうですよね。
継続するコツとして上記の「思い浮かべてみましょう」で書き出した文字やビジョンボードなどを携帯に保存。
携帯の待ち受けにすれば電車内、昼休み、トイレなどでくり返し眺めることで自然に何度も見返せそうですね。
よく見る手帳などに貼り付けて見返しても良いかも。
3.2を毎日繰り返す
毎日繰り返し想起(思い起こす)こと。
繰り返すことで「未来記憶」の事柄は起きると脳に刷り込むためのようですね。
たとえ刷り込みだと認識していても、何度も何度も繰り返しイメージに触れると
自分の行動や考え方に変化が出てくると思いませんか。
ただ、達成した瞬間だけをイメージするだけでは、個々に生じる誘惑や困難には対応できなそう。
そこで改善策については、下記でギャップモチベーションを強化するためのいくつかの方法で上げてみたいと思います。
ギャップモチベーションを強化する方法
1.未来の自分と同盟を結ぶ
誘惑や困難に直面した時に自分ひとりで対処しようと思っていませんか。
そんな時はギャップモチベーションでの「理想とする未来の自分」に相談するとよいかも。
例えば他人(親や友人、上司など)に相談できないような内容のもの、
例えば、「先輩から飲みに誘われたんだけどどうしたら」、「A案、B案どちらがよいか」など。
「理想とする未来の自分」の回答
・「行けばいいんじゃない。ただ私は行かないけどね。」
・「A案が長い目で見た時に自分の成長にもつながるんじゃないかな。」
特に他人と違い「理想とする未来の自分」は、詳細な状況を知っていますし、思ったことを的確に答えてくれると思いませんか。
また厳しいことを言われても、他人に言われるよりは素直に受け入れられそう。
2.よかった事・嬉しい事を探すことを習慣にする
新聞や、ネットニュースなどで気づけば、ポジティブなものよりネガティブな記事をよく見てませんか。
また仕事やプライベートで嬉しい、楽しい事より、イラッとした、悔しかった事の方が多い傾向はありませんか。
脳の働きはデフォルトで、ネガティブな情報を集める傾向があるそうです。
上記のギャップモチベーションで「未来記憶」「過去記憶」を上げました。
ネガティブな情報は「過去記憶」に蓄積され、今後行動するときの「やる気のカベ」になる可能性があります。
そのため、「過去記憶」にできるだけ良い情報を残すように今後は「よかった事や嬉しい事を探す」ことを習慣にしてみましょう。
「よかった事や嬉しい事を探す」目安は1日に3つ。
「過去記憶」に良い事ばかりを保存していれば、積極的に行動できるようになる気がしませんか。
その日に合った良いこと3つは日記などに書き続けると良いかも。
3.達成できない人に有効な「目標は明確か」の確認
なかなか目標が達成できないと悩むことはありませんか。
そんなときは「目標が明確か」(逆に言えば「目標があいまいになっていないか」)に注力してみましょう。
脳はよくわからない事象、内容に直面するとフリーズするそうです。
「目標 = ゴール」と考えると、「目標が不明確 = ゴールはどこ?」となってしまい、
これではペースも時間配分も中途半端、多くの時間費やしてもなんとなくスッキリ終われないとなりそう。
できるだけ細分化し具体的な項目、数で設定するところから始めるとよいかも。
4.自分で工夫して努力したことを素直に喜ぶ。
結果、成果は言うまでもなく大切ですよね。
会社に勤めていても経営していても、一定期間ごとに結果や成果の報告を求められたり、収入に反映・直結したりすることも。
ただ「結果が出たことだけに喜んではいけない」ということに注意が必要のようです。
というのも結果が出なかった場合、今までの努力が全て無駄だったように思えて、マイナスの「過去記憶」のみとなってしまいます。
そうならないために、結果がでなかったときでも「自分で工夫して努力したことを素直に喜ぶ。」
そして「自分で工夫した努力」を過去記憶として保存しておくと今後の工夫のヒントになるかも。
5.喜ぶときは感情を表に出す。
昨今はマイナスな感情はハラスメントと取られる危険もあるため出さない方が良いと思われます。
それでも「感情的に喜んだ経験」は過去記憶に保存され、次回挑戦するときの原動力になりえそう。
例えば理想とした目標に達成した時、一人で3回以上感情的にガッツポーズ。
逆に悔しさや怒りはマイナスな過去記憶として「やる気のカベ」になる恐れがあるため、
感情抜きで、「自分が努力したこと」だけにフォーカスしてとらえるとよいかもしれませんね。
まとめ
やる気は三種類ある
1.ハイモチベーション
2.アクションモチベーション
3.ギャップモチベーション
未来記憶の作り方
1.達成した時のイメージを膨らませる
2.1を最低5回思い出し体験する
3.2を毎日繰り返す
ギャップモチベーションを強化する方法
1.未来の自分と同盟を結ぶ
2.よかった事や嬉しい事を探すことを習慣にする
3.達成できない人に有効な「目標は明確か」の確認
4.自分で工夫して努力したことを素直に喜ぶ
5.喜ぶときは感情を表に出す。
やる気についてギャップモチベーションを紹介しました。
自分に合った方法ややる気を出す必要のある時期によって使い分けても良いかもしれませんね。